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対訳 フランス語で読もう「異邦人」  好評参考書

内容説明

 アルベール・カミュ『異邦人』刊行70周年 記念出版

『星の王子さま』『木を植えた男』に続く、「対訳フランス語で読もう」シリーズ三作目

ノーベル文学賞作家アルベール・カミュ作、『異邦人』。

1942年、「不条理」の思想を小説の形で示し、戦中・戦後の文学・思想界に大きな影響を与えた不朽の名作を、40年ぶりの全文新訳で贈る、待望の「仏日対訳」版。

見開きで、左ページにフランス語原文、右ページに日本語訳。大きな活字でとても読みやすい対訳書です。

原作理解を深めながら読解力をつけるていねいな注解。

付録:訳し方の手引き、フランス語文法のおさらい。

 

 ■2013年2月に公演された、カンパニーデラシネラ『異邦人』関連イベント、勉強会「難しくないアルベール・カミュ『異邦人』」(講師:柳沢文昭)をYouTubeにアップしていただきました。

・勉強会「難しくないアルベール・カミュ『異邦人』」(2013年2月2日)

・カンパニーデラシネラ『異邦人』(2013年2月14日〜17日)

 

■2014年1月、カミュ生誕100年記念、東京演劇集団風『異邦人』再演。
・東京演劇集団風『異邦人』(2014年1月20日〜27日)

 

「はじめに(本書の使い方)」より:

「対訳 フランス語で読もう」シリーズにアルベール・カミュ(1913-1960)の『異邦人』が加わります。これはカミュの作品中、最も多くの読者を獲得した小説で、フランスの高校の教科書にも取りあげられています。シリーズ前二作『星の王子さま』『木を植えた男』同様、明らかに20世紀フランス文学の古典の一つです。文体も明晰、端正で、初級文法を終えたばかりの読者にもアクセス可能です。

本書でも、第一作『星の王子さま』の訳注者、小島俊明先生のプランをお借りし、「対訳」(p.5~217)に「注解」(p.219~252)「訳し方の手引き」(p.253~258)「フランス語文法のおさらい」(p.259~276)を付しました。

「注解」は第一部第一章を特に重点的に扱っています。この章を注解を頼りに読むことで、全般的な文法の復習ができます。それ以降の注解は、さらなるレベルアップのためにご利用ください。「訳し方の手引き」は、フランス語と日本語の構造的な違いを認識するためにも使えます。「フランス語文法のおさらい」は、作品中の例文を利用して、語学的知識を整理し、より深めることを可能にします。ここに引用した以外にも、印象深い文はまだ沢山あります。本文を読みながら、例文を補充し、自分専用の「おさらい」を作ってみてください。

フランス語で小説を読む——これほどの喜びはありません。本書が、そのような得難い体験へのひとつのステップとなれば幸いです。『異邦人』が出版されたのは1942年。今年は出版70周年にあたります。しかし、これは決して古びることのない作品です。物語は、《Aujourd’hui maman est...(きょう母さんが…)》という有名な文で始まります。この《きょう》は、一人の読者が初めてこの本を開く、まさしく、その《きょう》にほかなりません。

 

■「あとがき」より:

『異邦人』の主題の最初の粗描が、カミュの創作ノートである『手帖』にメモされるのは1937年のことです。ヨーロッパは1939年9月に第二次大戦に突入。そして1940年、カミュは『手帖』に、《5月、『異邦人』を書き終える》と簡潔に記します。日付はありませんが、前後の状況からして、おそらくカミュはこの小説をパリ、サン・ジェルマン・デ・プレのあるホテルで書き上げたと思われます。その直後、1940年6月ドイツ軍がフランスに進撃しパリに無血入城。カミュはその原稿を持ってパリを一時離れます。原稿は、やがて友人のパスカル・ピアの手を経て、アンドレ・マルローに。マルローはこれをガリマール社に送る。同社は即座に出版を決定。ドイツ占領下のパリでは出版に際して検閲があったが、原稿を受け取った検閲官は夜を徹して読み、その文学的価値を確信。こうして『異邦人』は1942年6月15日、紙不足のなか4400部の出版にこぎ着けます。翌1943年2月、早くもジャン=ポール・サルトルが『異邦人解説』で、その独自性に評価を与え、以降この小説は古典への道を歩み始めます。

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