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内容説明

世界中で愛読されている文法書,仏ディディエ社刊 " Le français au présent - grammaire - " の日本語版です.

初心者から上級者まで日本人にとって「ここがわからない」というポイントを重点的に解説.

生きたフランス語の豊富な用例と実践的な解説でコミュニケーションのためのフランス語学習に最適です.

フランス人の生活に密着した広告や漫画,詩など Documents authentiques  を出発点に使える文法が身につきます.

詳しい事項索引・語句索引つき.


→訳者「はしがき」  →本書の使い方  →目次

【訳者「はしがき」より】
 本書は、フランスのディディエ社より刊行されたアニー・モヌリー=ゴアラン著"Le francais au present - grammaire -"の日本語版です。
 著者のモヌリー・ゴアランさんはフランス語教育の第一人者であり、外国人のためのフランス語教授法・教材開発の分野で指導的な立場にあります。世界中で使われているビデオ・メソッド"Bienvenue en France"の著者としても知られ、現在パリのアリアンス・フランセーズ校長という要職に就いています。
 本書はモヌリー・ゴアランさんの永年の経験に基づき外国人の学習者のために書かれた文法書です。フランスの学校で教えられている文法をそのまま移し代えた従来の文法書とは異なり、外国人学習者にとって難しい項目(たとえば冠詞、代名詞など)を重点的に解説しています。また、動詞の時制・法についても語形変化など単なる規則を説明するだけでなく、実際に話され、書かれるなかでそれぞれの時制、法がどのような意味、ニュアンスを表わすかを分析しています。つまり理論的な言葉の規則としてだけの文法ではなく、実際にフランス語でコミュニケーションをしたい学習者が「そうか、この場合にはこう言えばいいのか!」「なるほど、こう使い分けるのか!」と納得し、自信をもってフランス語を使えるようにするための文法です。日本版のタイトルを『謎が解けるフランス語文法』としたのもこうした本書の特色を端的に表すためです。

 無味乾燥な文法説明だけでなく広告や詩など生きたフランス語がたくさん引用されているのも本書の特徴ですが、日本語版の翻訳に当たっては原書の優れた点を活かし、さらに日本人学習者により理解しやすくするためにフランス語版の直訳ではなく、必要に応じてイントロダクションなどを補い説明文にも加筆してあります。例文の日本語訳も文法的理解を助け、かつできるだけ自然な日本語になるように配慮してあります。
 本書はフランス語を初めて学ぶ人のための入門書ではありませんが、初心者から上級者までフランス語学習のさまざまな段階で出会う疑問に答えてくれるはずです。外国語は何年学んでもいつも新たな謎に遭遇します。世界中のフランス語学習者が愛読している本書と共にフランス語の謎解きに挑戦してください。

【フランス語の「謎」の解き方-本書の使い方のヒント】
 外国語の勉強の仕方に決まったスタイルがあるわけではありません。同じように、文法書にも決まった使い方などありません。『謎が解けるフランス語文法』もみなさんの学習スタイルに合わせて自由に使っていただけるように、どの部分を抜きだして読んでも独立して理解できるように書かれています。
 しかし同時に本書には従来の文法書にはない独自のアイデアが盛り込まれています。本書を最初に手にとってパラパラとめくってみたときに、イラストや漫画、詩などが多く目についたのではないでしょうか。これらの資料のどれもがフランス人の日常生活に関連しているのも大きな特徴です。Asterixの漫画にしてもboursin(チーズ)の広告にしてもフランス人なら知らない人はいません。これらの資料は文法説明のために作ったものではなく、実際にフランスで読まれ、使われている資料です。(こうした資料は documents authentiquesと呼ばれています。)各章とも、このような具体的な資料をまず提示して、読者の注意を喚起してから説明に入るという構成になっています。文法説明の部分でも、文学作品からの引用が多かった従来の参考書と比べると、フランス人の日常生活に密着した例文が多く、実用的な内容になっています。(例文を提示する際にdocuments authentiquesから引用した例文には▽をつけ、新たにでてきた例文には▼をつけて区別しています。)
 このようにdocuments authentiquesをふんだんに取り入れることで、文法項目を日常的なフランス語として実際に使われている文脈から考えることができるようになっていることが、本書の最大の特色です。しかし、従来の文法書に慣れたみなさんのなかにはdocumens authentiquesをどのように活用すればよいのか戸惑われる方もいるかもしれません。そこでここでは本書の2通りの使い方を提案します。みなさん自身の学習スタイルや目的に合わせて参考になさってください。

Documents authentiquesを基本に「謎」を解きながら文法を体系的に学ぶ
 本書を第1章から順に読み進みフランス語文法全体を体系的に学習する利用法です。documents authentiquesの活用法としては理想的なスタイルと言えるでしょう。
 まず各章あるいはセクションのはじめに掲載されているdocuments authentiquesを読んでください。日本語版ではdocuments authentiquesをそのセクションで学習する文法事項と関連づけて読解するためのヒントがつけてあります。これは原書にはない日本語版独自の工夫です。

 たとえば第1章の冒頭の婦人服店の広告には、「下の広告では、ROBEという名詞を中心にどのように名詞グループが作られているか、確認してみましょう。」というヒントがつけてあります。みなさんはこの広告の意味を調べるだけでなく、名詞とは何か、そして名詞に他の単語を連結してグループを作るにはどのような可能性があるか考えてみてください。このヒントはみなさんに「謎」を出題していると言ってもいいでしょう。documents authentiquesには日本語訳をつけてありますが「謎」の答えはあえて載せていません。「謎」とみなさん自身の答えを意識しながら本文を読み進んでください。きっとそのなかで「謎」が次々に解き明かされていくことでしょう。
 「謎」を解きながら本書を読み終ったとき、今までもやもやしていたフランス語の文法がすっきりと体系的に理解できたことを実感されるはずです。

目次・索引を活用して今そこにある「謎」を解く
 フランス語を勉強していて辞書だけではわからない疑問にぶつかったとき文法書を調べる。それが一般的な文法書の使い方でしょう。そのためにはわかりやすい目次と引きやすい索引が必要です。『謎が解けるフランス語文法』にはフランス語版よりも詳細な目次と索引をつけました。
 どんな小さな疑問でもまず索引を引いてみてください。きっと今そこにある「謎」を解く鍵が見つかるはずです。もし索引の中に自分の疑問に該当する項目が見つからないときには、全体をパラパラとめくりながら随所にあるまとめの表に目を通してください。そうすれば関連項目を見つけることができるでしょう。
 フランス語を読むとき、書くとき、辞書と同じように本書を机において使ってください。この本のページが指になじむころには、フランス語のどんな謎に出会っても「この本のあの辺に答えがあるはずだ」と見当がつくようになっているはずです。

さらに「謎」に挑みたい方に
 フランス語版に準拠した練習帳"Le francais au present - exercices de grammaire -"がDidier/Hatier社から出版されています。実用的な練習が豊富に収載されていますので是非そちらも利用して「謎」の解き方に磨きをかけてください。

【目次より】
第1章 名詞句
§1 名詞の性・数
  性の区別(男性 / 女性)
  数の区別(単数 / 複数)
§2 名詞の補語
  補語のタイプ
  名詞とその補語の関係
§3 名詞の限定詞
  冠詞
   1. 数えられる名詞の場合
   2. 数えられない名詞の場合
   3. 冠詞の省略
  指示形容詞
  所有形容詞
  数詞
  不定形容詞と量を表わす限定詞
§4 形容詞
  形容詞の女性形
   1. 男性形が母音字で終わる形容詞
   2. 男性形が子音字で終わる形容詞
   3. 男性形が鼻母音で終わる形容詞
   4. 接尾辞で終わる形容詞
   5. "-eau" で終わる形容詞と "-ou"
    で終わる形容詞
   6. vieux
  形容詞の複数形
  形容詞の位置
   1. 名詞の前に位置する形容詞
   2. 名詞の後に位置する形容詞
   3. 位置によって意味が変わる形容詞
   4. 慣用表現のなかで名詞の前に
    置かれる形容詞

第2章 動詞と形容詞の構文
§1 動詞の構文
  〈動詞 + 名詞〉の構文
  〈動詞 + 従属節〉の構文
   1. 従属節の動詞が直説法になる場合
   2. 従属節の動詞が接続法になる場合
  〈動詞 + 不定法〉の構文
  前置詞の問題
  特殊な例:不定法節
§2 形容詞の構文
  〈形容詞 + 前置詞 + 名詞〉の構文
  〈形容詞 + 節〉の構文
  〈形容詞 + 前置詞 + 不定法〉の構文
§3 非人称構文
   1. 常に非人称の動詞
   2. 非人称構文でも使われる人称動詞

第3章 代名詞
§1 人称代名詞
  主語になる代名詞
  前置詞を伴わない目的補語(直接
  目的補語)となる代名詞
  前置詞を伴う目的補語(間接目的
  補語)となる代名詞
   1. 前置詞 a を伴う目的補語の場合
   2. 前置詞 de を伴う目的補語の場合
   3. 代名詞 y と en に関する注意点
  人称代名詞の強調形
  その他の特殊な用法
   1. 代名詞 il と se
   2. 従属節,不定法,形容詞を
     受ける代名詞
§2 量を表わす代名詞
  en
  en... un
  tout, tous
§3 代名詞を組み合わせるときの語順
  原則
  命令文の場合
§4 不定代名詞の用法
  on
  chacun, chacune, se, soi
  autre
  quelqu'un, quelque chose,
  personne, rien
§5 指示代名詞
  性・数の変化をする指示代名詞
  中性の指示代名詞 ceci, cela (ca),
  ce, c'
   1. ceci, cela, ca の用法
   2. ce と ca の使い分け
   3. ca と il, le(人称代名詞)の
     使い分け
   4. 〈c'est...〉と〈il est...〉の
     使い分け
   5. 非人称構文での ce と il の
     使い分け
§6 所有代名詞
§7 関係代名詞
  関係代名詞の種類と用法
  関係代名詞節の動詞の法
§8 形容詞,名詞補語,関係代名詞節
   を伴う名詞の代名詞化
  形容詞
  名詞補語と関係代名詞節
  〈ce qui〉,〈le fait que〉

第4章 時制,態,法
§1 直説法の主要時制
  時制の基本的な考え方
  アスペクト(動詞の相)
  直説法現在の意味
  直説法単純未来の意味
  直説法複合過去と直説法半過去
  の使い分け
   1. 持続しない行為を表わす動詞
   2. 持続する行為を表わす動詞
   3. 反復または習慣
  直説法単純過去
§2 直説法の時制の一致
  目的補語となる従属節
   1. 同時の場合
   2. 後続する場合
   3. 先行する場合
  二重の節の場合
§3 態
  受動態
   1. 原則
   2. 制限
   3. de か par か
   4. 動作主を伴う受動態と
     伴わない受動態
   5. 自動詞としても他動詞と
     しても使われる動詞の場合
  代名動詞
   1. 代名動詞の形態
   2. 代名動詞のタイプ

§4 複合時制
  助動詞の選択 etreかavoirか
  過去分詞の一致
§5 法:接続法,条件法,命令法,
   不定法,分詞法
  人称法
   1. 接続法
   2. 条件法
   3. 命令法
  非人称法
   1. 不定法
   2. 現在分詞とジェロンディフ
   3. 過去分詞

第5章 状況補語
§1 場所の表現
  普通名詞
  固有名詞(国名・島名)
  ◆国名・島名リスト
§2 時の表現
  日付・年号等の表現
   1. 年月日・曜日の言い方
   2. 「話者の現在」を基準とする
     出来事
   3. 「話者の現在」以外の時点を
     基準にした出来事
  期間を表わす表現
   1. 絶対的期間
   2. 相対的期間
   3. 〈depuis...〉と〈il y a...〉の
     使い分け
  時を表わす節
   1. quand / lorsque
   2. 出来事の同時性を表わす
    その他の接続詞句
   3. 継起する出来事を表わす
    その他の接続詞句
   4. その他の時間的関係を
    表わす接続詞句
§3 原因・理由
   1. 原因・理由を表わす従位接続詞
   2. 原因・理由を表わす等位接続詞句
   3. 現在分詞
   4. 不定法または名詞を用いる構文
   5. 不確かな,疑問の余地のある
    原因・理由
§4 結果
   1. 従位接続詞
   2. 結果を導く副詞と限定詞
   3. sans / sans que
   4. 結果を表わす等位接続詞
§5 目的
§6 条件と仮定
   1. Si の時制の用法
   2. その他の表現
§7 対立
§8 譲歩
   1. 従位接続詞
   2. その他の表現
   3. 譲歩の意味を表わす疑問詞を
    使った構文
   4. 譲歩を表わす等位接続詞
§9 強意と比較
  強意
   1. 強意の語
   2. 強意を表わすその他の表現
  比較
   1. 形容詞,副詞の場合
   2. 名詞の場合
   3. 動詞の場合
   4. 比較の強調
   5. 比較補語
   6. その他の比較の表現
  最上級
  特殊な例

第6章 文の種類
§1 疑問文
  直接疑問
   1. 文全体にかかる疑問
   2. 文の一部にかかる疑問
   3. 語順とていねいさ
  間接疑問
   1. 間接疑問を導入する動詞
   2. 特徴
   3. 特殊な間接疑問文
§2 否定文
  さまざまな否定の形
   1. 文全体を否定する
   2. 動詞を否定する
   3. 主語または目的語となる名詞
    を否定する
   4. 否定を表わす状況補語を使う
  否定辞の位置
   1. 否定と時制
   2. 否定と法
   3. 否定代名詞の語順
  さまざまな否定辞の組み合わせ
  否定の語句の省略
  その他の否定構文
   1. 〈ni〉を使った否定形
   2. 〈sans〉
  肯定的な意味を表わす否定構文
§3 感嘆文
§4 強調
   1. 強勢形代名詞の使用
   2. 人称代名詞による名詞の
    くり返し
   3. 強調構文〈C'est... qui〉,
    〈C'est... que〉

付録 変化しない語/副詞的成句
変化しない語
 前置詞と前置詞句
  1. 前置詞一覧表
  2. 前置詞 a, de, en の用法
  3. 前置詞 pour と par
 副詞
  1. 接尾辞 "-ment" による副詞の
   形成
  2. 副詞の位置
副詞的成句


事項索引
語句索引

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